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これは私であり私たちである―――阿部共実『ちーちゃんはちょっと足りない』

「漫画」

 

 ちーちゃんはちょっと頭が弱くて、不用意で、向こう見ずで。でも彼女の周りには、幼馴染のナツ、優秀な旭、優しい委員長たちがいる。そんな彼女たちの間に起きる、ちょっとした問題。

 

いやあうまいなあ。

私たちは物語に触れるとき、登場人物に感情移入しようとする。感情移入の対象は大抵主人公である。そのため主人公にはふつうが求められる。

私は、ちーちゃんにはなれず、勇気のある人間でもなく、委員長でも、不良でもない。多くの人もそうであろう。そのため知らず知らずのうちにナツの立場へと感情移入していく。そしてこの展開…ああうまいなあ。

作者は2014年に4冊も出したのか。おそろしい才能。