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掘り下げが足りない――雨宮もえ『オルガの心臓』

 

オルガの心臓(1)

オルガの心臓(1)

 

 人工臓器が一般的となった時代。姉弟は、隠れるように人里離れた場所で暮らしていた。町で流れる偽の人工心臓のうわさを聞きつけた彼女らは、真相を求める。

 

設定だけ見れば近未来を舞台とした作品に思える。人型ロボットや管理社会を思わせる描写などもあるのだが、町並みは西洋の田舎町のようだし、暮らしぶりも特に未来を感じさせるものはない。ここら辺を説明しないまま進んでいくのは少々不親切か。

作中では、閉鎖的に生活する姉弟が、都市からやってきた男の影響で、生活に変化を生じ、物語が動き出す。そのくだりでなんやかんやあるのだが、それまでの姉弟のキャラや関係の掘り下げが足りないため、あまりピンと来ないのが残念。