キミがいる町にはボクがいない――タナカミホ『いないボクは蛍町にいる』

 

いないボクは蛍町にいる(1)

いないボクは蛍町にいる(1)

 

 事故で親友を失った少年。謎の光る物体に導かれたどりついたもうひとつの町。そこには死んだはずの親友の姿が。喜びもつかの間、少年は自分がこの世界には存在していないことを知る。

 

並行世界モノとでもいうか。同じような作品はいくつか思いつくが、それらは得てしてサスペンスである。しかしこの作品では、ある理由により緊迫感がうすく、その点が他の作品との差をつけている。

トリッキーなコマ割りが目立つ。細かすぎるために見にくいという難点もあるが、なかなか楽しい。

1巻では爽やかな友人関係のお話に触れながらも、不穏な空気を残す。どうにも続きが気になるつくり。でも案外長いお話にはならなそうかも。